時には命も賭けて、イチかバチかの大勝負に出るギャンブラーたち。現在、賭博行為が法律で禁止されている日本国内では、なかなかお目にかかれる存在ではありませんが、ギャンブルが合法化されている外国では今もプロのギャンブラーがいると言われています。
最近では、オンラインカジノサイトで彼らのようにカジノゲームで勝負を楽しむ日本人プレイヤーも増えてきていますが、ギャンブラーさながらにプレイに熱中しているという人も多いのではないでしょうか。
映画や小説などのフィクションの世界でなんども描かれるほど多くの人を魅了し続けているギャンブラーですが、ゲームの世界も例外ではありません。ここではファンを夢中にさせているキャラクターたちをご紹介していきます。
空飛ぶギャンブラー
ゲームに登場するギャンブラーを生業とするキャラクターとして、多くの人が一番に思い出すのが、RPGゲームの傑作シリーズ『ファイナルファンタジー』に登場する『セッツァー・ギャッビアーニ』ではないでしょうか。
『ファイナルファンタジー』といえば、シリーズ全タイトルの世界累計出荷・ダウンロード販売が2023年の時点で1億8,500万本以上を超えており、2023年6月に全世界同時発売された『ファイナルファンタジーXVI』の販売本数だけでも、全世界累計で300万本を突破するなど、モンスター級のゲーム作品。
その第6作目に登場するセッツァー・ギャッビアーニは、イタリア語で『カモメ』を意味する名前の通り、世界で唯一の飛空艇であるブラックジャック号のオーナーでもあり、空を飛び回るギャンブラーとして知られています。
何よりも「賭け事」と「女性」が好み、ゲーム内のストーリーにおいてはオペラ歌手のマリアに惚れてオペラ座に彼女の誘拐予告状を送りつけたところから、帝国本土への移動手段を探すロックやセリス達と出会うこととなります。自身が面白いと思う物事にしか興味を示さない性格をしていますが、一度協力すると最後まで自身を賭してくれるなど義理堅い部分もあり、今も根強い人気を誇るキャラクターでもあります。
戦闘でもダーツ、サイコロ、カードなど、ギャンブラーならではの武器を用いて攻撃するのも特徴的です。また、彼の専用装備であるイカサマのダイスはかなり特殊で強力な武器となっています。
生まれついてのダンディなギャンブラー
映画や小説に描かれるギャンブラーには、キザで粋な性格が魅力のキャラクターが多く見られますが、『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する『ダニエル・J・ダービー』もキザさでは負けていません。
賭けという名がつくものなら、どんな些細な事でも熱中する生粋のギャンブラーである彼は、同時にトリックの達人でもあり、「イカサマを見抜けなかったのは見抜けない人間の敗北」「泣いた人間の敗北」「バレなければイカサマとはいわない」を信条としています。事前に仕組んでおいた数々の仕込みを駆使して、どのようなギャンブルでも勝利を手に入れる執念と強さを持っているキャラクターでもあります。
それだけに相手のイカサマを見抜く目も鋭く、承太郎をして「いくらスタープラチナでも、ダービーほどの男の目を盗んでイカサマは不可能だ」と言わしめるほど。
一方で、自身のスタンドで負かした相手の魂をコインに封じ込めてコレクションするという猟奇的な嗜好も持っており、かつて負かした相手のデータや賭けた物やその経過などを詳細に記憶していたりもします。
元御曹司ギャンブラー
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』で初登場したキャラクター『ギーマ』は、イッシュ地方のポケモンリーグ四天王の一人であり、あくタイプの使い手であるだけでなく、カジノディーラー歴10年のギャンブラーでもあります。ルーレットを象徴するカラーである黒と赤が使われた燕尾服のようなスーツに黄色いマフラーを身に付けた、キザな出で立ちの細身の男性で、ポケモン勝負を含む勝敗に対して独自の潔い美学を持っています。
紳士の姿をした猛獣
『ファイナルファンタジー』と同じく、スクウェア(現スクウェア・エニックス)より発売された『キングダム・ハーツ』に登場する髭の紳士『ルクソード』。彼もまた、その紳士的な見た目とは裏腹に、戦いすら一種のゲームと考えているギャンブラー精神の持ち主です。
『キングダムハーツⅡ』では、ポート・ロイヤル(パイレーツ・オブ・カリビアン)で金貨を宝箱ごと奪い、金貨の力でハートレスを作ってソラ達に仕向けたり、金貨を配下のノーバディに渡して奪い返すゲームを仕掛けたりと、なにかと場をかき乱すキャラクターとしてプレイヤーの記憶に残っているのではないでしょうか。
ギャンブラーとしての性質は、その戦闘スタイルにも表れており、ダイスの目当てやカード引きといったゲームを用います。これは、ゲームに勝利すれば大きな攻撃のチャンスを作れますが、負ければサイコロやカードに姿を変えられて行動やコマンドが大幅に制限されてしまうという、プレイヤーにとっては厄介なものとなっています。
踊り子ギャンブラー
ファイナルファンタジーと並んで、RPGゲームの名作として知られている『ドラゴンクエスト』シリーズ。『DQ』や『ドラクエ』の略称でも知られる、このシリーズの四作目『ドラゴンクエストIV・導かれし者たち』にもギャンブラーを生業とするキャラクターが登場します。それが『マーニャ』です。
ゲーム内におけるメインキャラクターの一人として、コーミズ村の錬金術師エドガンの長女で、モンバーバラの劇場で大スターとなっている踊り子、という設定で登場します。彼女の目的は殺された父の仇であるバルザックを討つことにあり、妹とともに、彼を探す旅のための資金集めのために劇場で働いていました。
ストイックな妹のミネアと異なり、楽天家で奔放的且つ享楽的な性格をしており、酒好きで酒豪という破天荒なキャラクターのマーニャは、ファンからも人気を集めており、全シリーズ通しての人気女性キャラクター投票でも9位になるほど。さらに、生粋のギャンブラーだけに無類の浪費家で、せっかく踊り子として稼いだお金のみならず、ミネアが占いで稼いだお金までもあるだけ全てカジノに注ぎ込んでは毎度大敗し、ミネアに大目玉を喰らいながらも、どこか憎めないチャーミングさが魅力のキャラクターでもあります。